ツアーコンダクター(添乗員)のバイトの評判と大切なこと

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ツアーコンダクターは、一言でいえば、体力と忍耐です。一度ツアーを受け持てば、そこからは変更がきかない世界だと言っていいでしょう。そんな綱渡りのようなツアーコンダクターの一番の資質は体力、次に忍耐です。あらゆる場面で忍耐は試されます。そんなツアーコンダクターの世界をご紹介します。

旅行を割り当てられたら

まず、ツアーコンダクターは、自分の担当する旅行会社で国内と海外のグループに大きく分かれます。海外のグループの場合は、日程が10日を超えるものが多くなるので、打ち合わせに会社に来る日が少なくなります。

そして国内が多くなると、国内旅行は、日帰り、1泊、2泊とせいぜい3泊くらいになりますから、その度に打ち合わせに会社へ行きます。なので国内メインのツアーコンダクターとの付き合いが増えるようになります。どのツアーコンダクターも旅行が大好きで、食事を抑えても旅行に行きたい。と思うような人達ばかりの集まりです。休みが取れたらどこに行こうと、仕事で旅行、遊びで旅行という生活になっていきます。もちろん、ツアーコンダクターだけでは、ありません。内勤の人達も冬でも休み明けにはなぜか小麦色の肌ということも普通でした。

旅行が始まるまでが勝負

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旅行の担当が決まって、その旅行に参加するお客様のリストが配られます。そして行く先の確認も同時に始まります。

大切なのは聞き込み

旅行のツアーというものは、日にちが何日も設定されているのが普通です。なので、同じツアー日程のものに先に言った同僚見つけて、そこでわからないこと、例えばお手洗いの数が足りるか、や、食事は美味しいものなのか、そして次の移動までの徒歩は大変なのかなどを聞き込みします。

もちろんこういったことは調べれば簡単にわかります。ですが、旅行とは実際に行ってみないと分からない部分がたくさんあるのです。そしてお客様は、こちらのことを何回もここにきている人が担当していると思っています。でも実際は自分も初めて行く場所ということも珍しいことではありません。そういう時にはやはりネットでは、掴めない物なのです。そういったことを頭の中に叩きこんで旅行に向かいます。

集合場所

集合場所は、わかりやすいように○○会社は、この駅ならココというように同じところにしてしてあります。その方がリピーターになってくれるお客様が多くなるのとバスの停車できるところが限られているためです。まず、お客様よりも30分から1時間早く集合場所に向かいます。ですから家をでるのは、ほとんどが始発になります。

バスのドライバーさんとのコミュニケーション

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集合場所に着いてからも準備があります。それは到着してくるバスのドライバーさんとガイドさんとの打ち合わせです。ここが重要なポイントです。バスを使う場合は、必ずそのバス会社に先に連絡を入れて挨拶をしておきます。そしてドライバーさんとガイドさんとのコミュニケーションがうまく取れなければ、そこで旅行は終わったと思えます。

なかなかうまくコミュニケーションをとれないバス会社の人達に意地悪なことをされることがあります。それでも我慢して続けなければなりません。特に行った地方の馴染みのないバス会社の人とのコミュニケーションが一番難しいのです。
そしてお客様が徐々に集合場所にやってきます。その時の挨拶でその相手が強力的になってくれるのか、クレームが出るのかも決まります。ですからその時の対応は、特に丁寧に一人一人に挨拶をしてそれからツアーに出ます。

自然現象でのクレーム

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ツアーが「桜」や「紅葉」をテーマにしたものなら、そのツアーが開催している間に情報は入って来ています。前回に行った同僚から「まだ紅葉してないよ」と先に言われているツアーもあります。そういった時にでもツアーは出ます。
「紅葉してないけれどでる」そういった自然現象でどうにもならない時にお客様からの怒りは、抑えられなくなります。もちろんこの旅行を楽しみに心待ちして今日があることもわかります。ですがこの3日間のあいだに急に紅葉するなんてことは考えられません。それをわかっていて案内する。それは辛いことです。そして緑のままの樹木を見てお客様の怒りが頂点に立ちます。「紅葉してないじゃないの」こういったことは、かなりあります。

ツアーの日程もこの辺りで桜が咲いたり紅葉するという予想の上で設定していますので、そこが必ず紅葉していないともツアーの案内には載せています。ただ、期待が大きかった分の反動はとてつもないものがあり、ツアーの参加者の怒りを一人で受け止めるのは、本当に辛いです。

添乗日数が多くなればなるほど、本が出せると言われている

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これは、よく会社の上司が言っていた言葉です。ツアーは1つとして同じように終わることはありません。それゆえにガイドさんとも違うツアーコンダクターが一緒に行くわけです。自然現象一つとってもその時の様子は違いますし、なによりお客様の期待が上回っている分、違った時にぶつかる反動は大きいものです。それに耐えられるかというのがツアーコンダクターの仕事の一つです。時には、ツアーから帰ってきて同僚に泣きつくこともあります。

みんな旅行が大好き

それでも辞めたいと思わないのは、みんな旅行が大好きでこの業界に入ってきた人の集まりだからです。体力的に1年中バスや電車、飛行機に乗っているわけですから、帰ってきたらへとへとです。それでも次の旅行が入れば、また同じように出て行きます。ただ、接客という面においては、直接お客様と同じ時間を過ごすことになるので、なにかトラブルがあった場合は、とてもやりづらいのが正直なところです。

ツアーの充実感

お客様はお金を払って旅行に参加している。だからその対価として楽しく、思い出に残るような旅にしなければならない。満足して帰ってもらわなければ、ツアーコンダクターとして同行する意味がなくなります。そのためには、とにかくお客様に気を使い、ドライバーさん、ガイドさんに気を使いと張り詰めています。
ただ、最後にお客様を見送って1つのツアーが終ると充実感は物凄くあります。

まとめ

ツアーコンダクターは、究極の接客業と言われています。それは、同じツアーでもお客様も違えば、季節も違う。もしかしたら天候が悪くなるかもしれないのにツアーにでる。ということもあります。そういう毎回違った状況にどうやって対応できるかにかかってくるのがこの仕事です。